作問の備忘録

テスト問題を作るときの、大した計算ではないけれども、やろうと思うとめんどくさいことどもを記録。

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

○回勝負の勝敗

例えば、「A,Bが試合をして、先に○回勝った方を優勝とするとき、Aが優勝する勝敗の順は何通りか。ただし、引き分けはないものとする。」のような問題は、樹形図の問題として出ているが、もちろん出題者はあらかじめ答えを知っていなければならない。 計算で…

3行の互除法の作問(ある程度解決)

~続いた~ 別の方向からある程度解決したので書いていく。 ひたすらいろんな数を試した結果、フィボナッチがどうとかいう問題ではなく、 の形の数列が畳数3であることが分かった。 証) に対し、 を示す。 また、 ここで、 なので,明らかに正。 このとき、…

一般化へ

なぜ、ではうまく畳数を固定できたのか考えてみる。 まず、について、 という形になっているので、必ず次の式ではとなり、pが余ることになる。 (かといって、これをそのまま解いてとしても条件が足りなくてうまくいかない。) あとはこのpに対し、の形をして…

二次関数の複雑な作問

実力テスト作成の際に考えたことなど。 二次関数の問題で、置き換えと解の符号の決定が絡んだ問題を作りたかった。 という形の二次方程式になる問題にして、1問目で変域をおさえ、2問目で具体的なmの値に対する解を求めさせ、3問目で4個の実数解を持つ条件…

互除法の作問(フィボナッチもどきの利用)

互除法で余りが1になるまでの式の行数をコントロールしたかった。 作問の関係上、なるべく何の変哲もない数で、無限に生成できて、途中式の難易度もコントロールできるとなおよい。 というフィボナッチもどきの数列を考えることにする。 k=1のときはフィボナ…

有理化の作問

分母が何項までなら有理化可能か。 ただしは互いに素とする。 3項の場合 2つの項をひとかたまりとして2項のときの有理化をすればよい。 大事なのは、このとき項の種類が減るかどうかである。 分母は2項になっているので、ここからもう一度2項の有理化を…

互除法の作問

「」のような問題は、に互いに素である整数を選べばいくらでも作れる。 しかし問題作成者の立場で考えると、それが「何行の計算で終わるのか」が重要になってくる。 互いに素である整数について、互除法をしたときに1に到達するまでの式の行数をここでは畳数…

判別式の作問

「が重解をもつときのmの値とその重解を求めよ。」のような 2次方程式の判別式の問題を作りたい。 作問にあたって満たしたい条件は、 1.の形であること 2.判別式からなる2次方程式を解いたときの解が整数であること から、 判別式をDとすると、 2つの…

60°の角をなす空間ベクトルの作問

1.60度の角をなす。 2.現れる成分がすべて整数。 を満たす2つのベクトルを作りたい。 平面上ではこのようなベクトルを作ることはできないが、空間上では可能である。 結論としては、 m,nを整数として、 で無限に生成できる。 方法はごり押しである。 …

45度の角をなす2直線の傾きの決定

2直線の方程式からなす角を求める問題を作りたい。 1.なす角は45度。 2.2直線の傾きはともに有理数。 生成する式はいくらでも作れる。 加法定理からごちゃごちゃ計算していたら、友人に次の図で瞬殺されてへこんだ。

余弦定理の作問(角度を求めなくてよい場合)

例えば、△ABCの3辺から余弦を求めさせて、正弦、面積を求めさせる問題では、有名角を用いる必要はないので、作問は楽になる。 しかし、余弦を求める際のハードルはなるべく下げておきたい。 1.三角形の3辺はすべて整数。 2.余弦を求めたとき、分母が2桁以…

余弦定理の作問を図形的に見る

に対し、と置き換えても等式は変わらなかった。 をbについて解くと、 で、 これは下の図から明らか。