作問の備忘録

テスト問題を作るときの、大した計算ではないけれども、やろうと思うとめんどくさいことどもを記録。

3行の互除法の作問(ある程度解決)

~続いた~

別の方向からある程度解決したので書いていく。

ひたすらいろんな数を試した結果、フィボナッチがどうとかいう問題ではなく、

 F_n=(r+1)r^n-(-1)^n (rは2以上の自然数)

の形の数列が畳数3であることが分かった。

 

証) 

 F_n=(r+1)\cdot r^n-(-1)^nに対し、

 F_{2k}=(r-1)F_{2k-1}+\{ F_{2k-1}-(r+1) \}を示す。

 (右辺)=rF_{2k-1}-(r+1)

 \hspace{2.7em}=(r+1)r^{2k}-r(-1)^{2k-1}-(r+1)

 \hspace{2.7em}=(r+1)r^{2k}+r-r-1

 \hspace{2.7em}=(r+1)r^{2k}-1

 \hspace{2.7em}=(r+1)r^{2k}-(-1)^{2k}

 \hspace{2.7em}=F_{2k}

また、

 F_{2k-1}=\{ F_{2k-1}-(r+1) \}+(r+1)

ここで、 F_{2k-1}-(r+1)-(r+1)=(r+1)r^{2k-1}-2r-1

 r\geqq2, k\geqq 1なので,明らかに正。

このとき、余りは r+1である。

 F_{2k-1}-(r+1)=(r+1)r^{2k-1}-(-1)^{2k-1}-(r+1)

 \hspace{6.75em}=(r+1)r^{2k-1}-r

 \hspace{6.75em}=(r+1)r^{2k-1}-(r+1)+1 \equiv 1 (\bmod r+1)

次に、

 F_{2k+1}=rF_{2k}+(r+1)を示す。

 (右辺)=rF_{2k}+(r+1)

 \hspace{2.7em}=r\{(r+1)r^{2k}-(-1)^{2k}\}+r+1

 \hspace{2.7em}=(r+1)r^{2k+1}-r+r+1

 \hspace{2.7em}=(r+1)r^{2k+1}+1

 \hspace{2.7em}=F_{2k+1}

また、

 F_{2k+1}=rF_{2k}+(r+1)において、

 F_{2k}-(r+1)=(r+1)r^{2k}-r-2

明らかに正。

余りは r+1

 F_{2k}=(r+1)r^{2k}-(-1)^{2k}

 \hspace{1.75em}=(r+1)r^{2k}-1

 \hspace{1.75em}=(r+1)r^{2k}-(r+1)+r \equiv r (\bmod r+1)

以上より、

 F_n=(r+1)r^n-(-1)^nの隣り合う2項は畳数3となる。