作問の備忘録

テスト問題を作るときの、大した計算ではないけれども、やろうと思うとめんどくさいことどもを記録。

○回勝負の勝敗

例えば、「A,Bが試合をして、先に○回勝った方を優勝とするとき、Aが優勝する勝敗の順は何通りか。ただし、引き分けはないものとする。」のような問題は、樹形図の問題として出ているが、もちろん出題者はあらかじめ答えを知っていなければならない。

計算で求めるにはどうすればよいか。

 

引き分けなしの場合をまず考える。

xy平面上で、x座標をAの勝ち数、y座標をBの勝ち数とすればよい。

 n勝で優勝とすると、これは座標を減らさずに (0,0)から(n,n)に1マスずつ向かうのと同じことなので、最短経路のうち、 x=n上の点にたどり着いた経路の数を足せばよい。

\displaystyle \sum_{r=1}^{n}{}_{\{2n-(r+1)\}}\mathrm{C}_{(n-1)}

 

引き分けありの場合(大抵は「引き分けは連続しない」という条件がつけてある)

一つの勝敗の順に対し、引き分けを挿入できる場所を考えればよい。

例えば4勝で優勝の場合、A-A-A-Aならば、

「-」にするか「-分-」にするかという箇所が3か所できるので、 2^3をかければよい。

Bの勝ちが入って試合数が増えると累乗の指数がそれに伴って増える。

A-A-A-B-Aに対しては、 2^4をかけることになる。

\displaystyle \sum_{r=1}^{n}{}_{(2n-r-1)}\mathrm{C}_{(n-1)}\cdot2^{(2n-r-1)}